本日は、客船の命名式と命名者についてお話しいたします。最近では命名式に参加するツアーなども組まれていますので、知っているとより楽しめるでしょう。
一般的に船は命名式をもって船の所有権が造船所から船主へ移ります。そのため引渡式とも言われています。進水式(命名式)は女性の手によって斧(金または銀)で支綱が切断されます。進水式の場合は船首をつなぎ止めている支綱を切断し、 命名者(ゴットマザー)によって客船名が命名されます。命名者については式典後はあまり表に出てきませんので名前を知っているとおもしろいと思います。
現在活躍している日本船4船の命名者は・・・「ふじ丸」はクルーズ元年と言われた1989年4月に当時運輸大臣だった石原慎太郎現東京都知事の典子夫人によって行われました。「にっぽん丸」は1990年3月に紀宮清子内親王(現、黒田清子氏)によって命名され ました。船名に国名が入るため皇室の方が行ったのです。「飛鳥Ⅱ」は2006年2月に船籍の横浜市出身の女優の岸恵子さんによって命名されました。「ぱしふぃっくびいなす」は1998年4月に一般公募より選ばれたため命名者は「日本クルーズ客船」となっています。
外国船の命名者は王室関係や政治家、女優、アスリートなどそうそうたる顔ぶれです。「クィーン・エリザベス2」「クィーン・メリー2」はエリザベス女王が行い、「クィーン・ヴィクトリア」はチャールズ皇太子妃のカミラ夫人が、「ロイヤル・プリンセス」は故ダイアナ妃、「MSCファンタジア」は女優のソフィア・ローレンが命名者を務めました。また1988年のカルガリー冬季五輪で活躍したアメリカのカタリナ・ビット氏が「ボイジャー・オブ・ザ・シーズ」のゴットマザーになったのは、この船が客船史上初めてアイススケートリンクを備えたからだと言われています。
いかがでしたでしょうか?
日本船籍はわずか4隻ですが海外には300隻以上の客船がありますので300人の命名者が存在します。調べてみると以外なところで共通点が出てきたり、新しい発見があると思います。クルーズする前にその船の命名者を調べてみるのもおもしろいですね。
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