今日は、世界で最も美しい鳥と言われる中米の密林に棲むケツァール(和名:カザリキヌバネドリ)をご紹介します。
手塚治虫の「火の鳥」のモデルとも言われるこの鳥のオスには、長さ60㎝以上の飾り羽(上尾筒)があり、繁殖期の春にはメスを誘うために自慢の羽をSの字にひらひらさせながら枝から枝へ横っ飛び。その美しさはさながら天女のようでもあります。目はまん丸で可愛く、お腹の赤は情熱的で、飾り羽を持たないメスでさえも心奪われる姿です。
古代マヤ・アテスカ文明の主神、ケツァルコアトルの姿は翼の生えた極彩色の蛇ですが、古代の人々が密林の中でこの鳥が舞う姿を見れば、きっと神と崇めてしまっても不思議ではありません。その他、グアテマラの通貨単位はケツァールであり、中米の人々に親しまれていた事が伺えます。
でもその美しさゆえに羽根は装飾品として珍重され、かなりの数が乱獲され個体数は減ってしまいました。今ではコスタリカやグアテマラ、パナマの限られた場所でしか観察出来ません。
そんな中、過去10回の弊社コスタリカツアーでは毎回必ずケツァールを観察する事が出来ました。その理由は弊社ガイドがケツァールの好きなアグアカティーョの実がたくさん成る木を知っているから。今度の実施は3月14日~22日で東京発395,000円。色鮮やかなマイコドリも得意の求愛ダンスを見せてくれる事でしょう。