バードウォッチング専門旅行会社「ワイバード」の山本です。
今日は先ずこの写真をご覧ください。雨の中、バスの中から皆で鳥を見ています。例え雨の日でも、エネルギーを体内に蓄える事の出来ない小鳥たちは必死で餌を探します。そんな彼らを脅かさないで観察するのにバスはとても便利。難なく「移動する観察小屋」へと早変わりするのです。
でももっとよく見て下さい。特等席に陣取り熱心に双眼鏡を使って鳥を見ている人物。そう、観光バスのドライバーです。ワイバードのツアーに関わる人たちはなぜか皆、気がつけば鳥が好きになってしまいます。
このドライバー(朝田さん)もその一人。何度もツアーに同行するうちに野鳥図鑑を購入、いつのまにか双眼鏡も買って、今ではバードガイドよりも先に鳥を見つけてバスを停車させてくれるのです。 ある時など、路線バス兼用車両で迎えに来てくれ、「鳥を見つけたら窓枠のボタンを押して下さい。」とアナウンス。お客様が「あっ鳥がいた!」ピンポーン、とボタンを押すと「次、停まります」の自動音声と共にバスは停車。そしてこのように全員で車内から観察するのです。
そんな鳥好きが高ずるとやがて自分が見た鳥の種類を増やしたくなります。増やす為にはやはり旅に出なければなりません。そんな鳥を探す旅を企画しているのがワイバード。中には年間20本ものツアーに参加する強者もいらっしゃいます。
そしてさらに究極のバードウォッチャーたちを描いた映画が6月30日から上映されています。日本版のタイトルは「ビッグ・ボーイズ~しあわせの鳥を探して」。北米大陸に於いて1年間に何種の鳥を見るかを競う「ビッグイヤー」を描いた作品です。仕事や家庭に支障をきたすほどの時間とお金を費やして鳥を追い求める彼らの行く末は…。
最後に写真の朝田ドライバーは常に安全運転第一。走行中は決して双眼鏡など使いません。鳥影を感じたら安全な場所にバスを停車させ、サイドブレーキを引いてから観察を始める事を申し添えておきます。