今回は、水の都ヴェネツィア独特の現象「アックア・アルタ」について。
10月にイタリアへ行きましたが、どうやら雨雲を連れて行ったようで、訪れる先々で雨・風・嵐でした。
そんな中、最後に滞在した場所が北イタリアのヴェネツィアです。
写真でお分かりの方もいらっしゃると思いますが、高潮による浸水の様子です。
11月くらいからこの浸水がたびたび起こりますが、今年は例年に比べて随分早く、水位も高いようです。
この日の水位は140センチ、ひざ下辺りまでの浸水でした。
この時期特有の高潮による浸水の現象をイタリアでは「アックア・アルタ」と言います。
アックア・アルタが起きるのは、アドリア海に吹くシロッコと呼ばれる季節風が普段よりも強く吹くためで、満潮時と重なるとこのような浸水になります。
原因となる要素はいくつもあるようですが、ヴェネツィア自体の地盤沈下、そして地球温暖化が主な原因と言われています。
もちろん、島全部が水に浸ってしまうわけではありません。
地盤の低いサンマルコ広場やリアルト橋周辺を中心に水があがってきますが、周辺から孤立してしまうことなく、ちゃんと長机のような通路が作られ、観光客が大勢その上を歩いて渡っています。
現地では、ビニール長靴も売っています。但し、簡単なつくりで完全防水でない上、15ユーロもしていたので、日本で安い長靴を買って持参するのもおすすめです。
都市が沈んでいくような錯覚に陥る、貴重な体験です。
イタリアン地中海センターのホームページ
http://www.italiancenter.co.jp/