シチリア島パレルモのバロック装飾の美しい交差点『クアットロ・カンティ』

シチリア島の州都パレルモの中心にある、バロック装飾の美しい交差点をご紹介します。
この交差点はクアットロ・カンティと呼ばれています。クアットロ・カンティとは四つ辻、十字路という意味です。
旧市街のメインストリートと新市街への大通りがクロスする町の中心の交差点なので「パレルモのおへそ」と言われ観光客が道標にして歩いています。
かつてこの交差点は、バロック都市計画の一環として作られたもので、4つ辻に面する4つの建物が、均等に弧を描くように丸く切り取られた形になっています。
4つの建物は単なる交差点ではなく、その建物の各壁面それぞれが3段に区切られ、細かく装飾が施されていて4面が美しく対称になるように見せています。

まず一番下の層にはかつてパレルモに流れた川を象徴した噴水があり、そのすぐ上には四季を表現した4人のギリシャ神話の神々。
2つ目の層は、かつてパレルモを統治していた4人の歴代スペイン王達。
そして一番上にパレルモの守護聖女達が町を見守っています。

これらのバロック建築方法は、ローマの有名な観光地、トレヴィの泉と同じですが、この交差点の方が、1世紀以上も先行しているそうです。
交通量の多い交差点なので立ち止まってゆっくり見物、というわけにはいきませんが、何気なく歩くところにもパレルモの歴史を感じさせる建築物があります。

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