情勢不安が続く中、明るいニュースと言えばエジプト出身の力士・大砂嵐の快進撃でしょう。外国人力士としては史上最速、初場所から8場所で十両に昇進し今後の活躍も楽しみです。そんな大砂嵐に関して最近ニュースでも取り上げられたのが「ラマダン」です。
ラマダンとは断食月のことで、イスラム教徒にとってはメッカへの巡礼に並ぶ最大のイベントでもあります。イスラム教徒はラマダン期間中の約1か月間は、日 の出から日没までは食べ物・飲み物はもちろん、ガムやタバコ、性行為までが禁じられます。そのせいかラマダン期間中に別れるカップルは多く、ラマダン終了 後は結婚するカップルが多いとか。
人々は日没とともにイフタールと呼ばれる断食明けの食事をとった後、街に繰り出して深夜遅くまで遊びます。日の出の2時間前にサフールと呼ばれる断食開始 の食事を取り就寝、翌日はもちろん仕事がありますから通常通りに働き、14時頃には家に帰って昼寝をし、日が落ちるのを待ちます。これが1日の生活パター ンとなります。
「病気の人も断食しなくてはならないの?」素朴な疑問ですが、断食の延期が許されるケースは幾つかあります。まず病気の人は「回復するまで」。妊婦の人は 「出産するまで」。戦争中の軍人は「停戦まで」。自宅から70キロ以上離れた場所に移動する場合は「目的地に着くまで」などなど。
ラマダン期間中はお祭りですから、家の玄関や商店の入口は「ファヌース」と呼ばれるランプで飾るのですが、これがとても色鮮やかで形も様々。ミニチュアやキーホルダーになっているものもありお土産にもおすすめです。