第9回 “思い出の一枚” フォトコンテスト 結果発表!

ご応募ありがとうございました

応募作品を慎重に選考中の池田宏委員長
応募作品を慎重に選考中の池田宏委員長

9回目を迎えた旅専のフォトコンテストは、前年以上の227名様、390点の作品のご応募を頂き、質の高い激戦?の受賞作品選びとなりました。沢山のご応募、ありがとうございました。

専門旅行会社の集団である《旅専》としては、応募者が旅先で出会った切り取りの瞬間に、その土地や人々、国をイメージ出来る作品に関心を持ちました。応募作品の良し悪しの判断より、皆様の作品を整理する立場の事務局としては、切り撮られた人々、地域、対象国、祭りやイベントの多様性が興味深かったですし、確実にその場に立っているだろう応募者が羨ましかった。

当フォト・コンテスト開始以来、今回は初めて《該当なし》を、2社出してしまい残念です。代わりに、これらの力作を落とすには忍びない!作品が数点以上あり、その中で2点ほど審査委員長賞、審査委員賞を特別設定し、加えさせて頂きました。応募者の作品を見るにつけ旅行のプロとしても、教えられ・再発見させられる事も多く、この点でも感謝致します。

旅の専門店連合会 事務局 熊澤 房弘

最優秀賞

アンデスの片隅で

  • アンデスの片隅で
  • 本郷 美和子 様
  • 撮影場所 : ペルー/コルカ渓谷周辺
  • 作者コメント :
    白い町、アレキパから壮大なアンデスの風景が広がるコルカ渓谷への道中、インディヘナの小さな女の子に出会いました。標高三千五百メートルを超えるアンデスの大自然の中で、伝統工芸の刺繍をあしらった民族衣装に身を包み工芸品を売っていた少女。満面の笑みではなく切ない表情が忘れられません。アンデスの片隅の小さな村で幼い頃から家族の為に働く少女の姿に心を打たれました。
  • 審査委員長コメント :
    旅慣れた方ですね。地理的説明、生活環境表現する構図、子供の表情をとらえたアングル。この一枚の写真から、貴方が楽しい旅をしている様子が伝わり大変良い作品ですね。おしいのは、カメラポジジョンをもう50センチでも後にさがって、子供の手の表情も正確に撮れていれば、もっと良い写真になったと思います。北極圏の国々、アフリカ大陸、南米大陸、南極大陸には地球の原風景がいくらでも広がっています。しかしご存知のとおり、この20年前よりアフリカ大陸は変化が激しく危険な情報ばかり聞こえて来ます。私くしも単独取材旅行をここ何年も中止しております。もし行かれるのでしたら、旅専会員の旅行社を利用されてみてはいかがですか。安全のためにも。

アフリカ賞

草原の輝き(子ヒョウの昼寝)

  • 草原の輝き(子ヒョウの昼寝)
  • 本田 恵美子 様
  • 撮影場所 : ケニア/マサイ・マラ
  • 作者コメント :
    野生動物に会おうと、2013年冬に長年の夢だったケニア旅行に行ってきた。10日間の旅であったが、毎日朝から晩までサファリしても動物の美しさに飽きることはなく、人生が書き換えられたような気持になって帰国した。旅の思い出を胸に深く刻むために、趣味で描いている色鉛筆画で、ヒョウの子供のアップを描き終えたところである。次はキリンに取り組もうと思っている。
  • 選者コメント(道祖神) :
    樹上の豹を撮るチャンスは少ないうえに、光の加減や枝葉が邪魔をし、なかなか思い通りの写真が撮れないものだが、光線も、豹との視線も遭い、ベストショットとなった1枚

イタリア賞

夏のポルトフィーノ

  • 夏のポルトフィーノ
  • 中矢 耕治 様
  • 撮影場所 : イタリア/ポルトフィーノ
  • 作者コメント :
    バスから降りて小雨に濡れながら数分歩くと、とてもカラフルな建物に囲まれた港に着いた。冷気をはらんだ空気を感じながら、建物と船の良く見えるレストランのテラスに座ると、もうスケッチモードとなっている。旅先でのスケッチがむしろ日常となってしまった。かけがえのない時が過ぎてゆく。イタリア・ポルトフィーノの夏。旅行をコーディネートしてくれた妻の視線はとっくにファッションモードに入っていた。
  • 選者コメント(イタリアン地中海センター) :
    イタリア賞おめでとうございます。パステルカラーの建物が一際印象的なポルトフィーノの入り江。  思わずスケッチしたくなる気持ちがよく分かる一枚です。

イベリア賞

巡礼の朝・コンク村

  • 巡礼の朝・コンク村
  • 品田 哲 様
  • 撮影場所 : フランス/コンク村
  • 作者コメント :
    フランスは、本当に広いです。パリやモンサンミシェルでは得られない感動を、と思い、パリを起点としてバルビゾン・アルル・カルカッソンヌ・オンフルールなど、2600kmをレンタカーで走破しました。その時泊まった山奥の村が、コンク、巡礼の村でした。村の早朝、巡礼者たちは目的の地、サンチャゴ・デ・コンポステラに向かいます。
  • 選者コメント(旅コンシェル) :
    よく保存され、巡礼路として豊かな歴史を刻んだ中世からの建物が素敵です。朝もやの中で光量不足ですが、ひたすら聖地へ向かう若者の姿が印象的です。次回は是非、スペイン・バスク地方のcamino-de-santiagoをご紹介ください。場所はフランスですがスペインへ通じた道なのでイベリア賞に選出しました。

インド賞

旅の背中

  • 旅の背中
  • 佐藤 友之 様
  • 撮影場所 : インド/バラナシ、ガンジス川沿いのムンシーガート
  • 作者コメント :
    インドの混沌とインド人のパワーに完全にあてられて、すっかりインド人不信に陥った私がようやく見つけた安らぎの場所。ムンシーガートでの一枚です。向こうのメインガートではプジャが始まろうとしていますが、私はインドの喧騒から逃れゆっくりしていました。隣に座る旅人は私のように疲れ果てているのか、それともインドに適応できたのか、心境を推し量ることはできないにも関わらず、親近感を感じる背中でした。
  • 選者コメント(ビーエス観光) :
    古代よりインド人の心と生活を支えてきた悠久のガンジス川には国中から巡礼者が訪れます。そこには老いも若きも、富める者も貧しき者も、生も死も、何もかも受け入れる温かい包容力があります。その風にほっと心を癒される瞬間が、良く表現されたいい写真です。

インドシナ賞

収穫

  • 収穫
  • 佐藤 昭 様
  • 撮影場所 : カンボジア
  • 作者コメント :
    私はカンボジアの事を知らないので観光として見て来ました。まだまだ知らない事ばかりで、観るものすべてが新鮮で楽しい旅をさせていただきました。この写真は私がバスの中から撮った写真です。家族で稲を刈っている姿は貧しいけれど楽しげでもありました。カメラを向けると笑ってくれました。その1枚です。
  • 選者コメント(ピース・イン・ツアー) :
    カンボジアの11月は乾季。稲刈りシーズンです。作業の手を止めて、はにかむ女性の笑顔が素敵ですね!優しさと逞しさを感じます。米の国、カンボジア。生業とともに生きる人々の暮らしが垣間見られる1枚です。

エジプト賞

ピラミッド “今” “昔”

  • ピラミッド “今” “昔”
  • 三宅 正起 様
  • 撮影場所 : エジプト/ギザの三人ピラミッド
  • 作者コメント :
    この旅行は、世代の近い一人参加の方が多く、皆和気あいあい、とても楽しいものでした。この場面は誰からともなく「ピラミッドの前でピラミッドを造ったら面白いのでは??」と言いだして即興ですが、何とか皆が力を合わせて、2体ですが“和製ピラミッド”にしたものです。この写真を見るたびに「ギザの三大ピラミッドの偉大さ」と「小さいけれども楽しい思い出となった和製ピラミッド」を比べて、今も楽しく思い起こされます。私の“思い出の一枚”です。ちなみに、このメンバーとは今も時々お会いしています。
  • 選者コメント(トラベルハーモニー) :
    思いつきそうでなかなか思いつかない、ギザのピラミッド前での「組体操ピラミッド」。長年エジプトを扱ってきた弊社でも初めての一枚です。何千年もの歴史をもつピラミッドに負けずとも劣らない「和製ピラミッド」の思い出を大切になさってください。

小笠原賞

父島の夕日

  • 父島の夕日
  • 吉木 隆治 様
  • 撮影場所 : 小笠原/父島
  • 作者コメント :
    初めての小笠原で、三日月山からの美しい夕日を見ることができました。この後の海に沈む夕日を撮るつもりが、この写真を撮った後すぐに雲がかかって、海に沈むところは見られませんでした。雲が出る直前のこの日のベストショットです。
  • 選者コメント(ナショナルランド) :
    多くの写真の中から、直ぐにこの写真が小笠原で撮ったと分かりました。日常生活で見ている太陽も、太平洋の真ん中で見ると自然の素晴らしさを肌で感じられます。また太陽が水平線に沈む綺麗な光景も目に浮かびます。地球が誕生してから、太陽と水平線は今も昔も換わらない風景ですね。

韓国賞

光と影

  • 光と影
  • 森井 悠太 様
  • 撮影場所 : 中国/遼寧省丹東市
  • 作者コメント :
    中国遼寧省丹東市。鴨緑江に張り出した瀟洒な洋館で、人々が社交ダンスを踊っている。対岸に写るのは、北朝鮮の領土だ。ここでは皆、対岸の国を意識して生活している。若人の集うウッドデッキ。見せつけるように建てられた高層ビル。川の真ん中まで行ける橋の先端には対岸を眺めるために双眼鏡が設置されていた。目を凝らせば北朝鮮側にも、それらに対抗するかのように観覧車やジェットコースターのようなものが建てられていた。
  • 選者コメント(三進トラベルサービス) :
    中国遼寧省の街・丹東は北朝鮮と国境を接していて、対岸の新義州とは毎日多くのトラックが鴨緑江に架かる橋を行き交います。朝鮮語で書かかれた商店も多く陸路で行く北朝鮮観光の起点となっています。韓国・北朝鮮を専門に扱う三進トラベルサービスでは、中国経由の北朝鮮オーダーメイドツアーも受付けております。次回はぜひミステリアスな北朝鮮にお出かけ下さい。

クルーズ賞

???

  • 生命の躍動
  • 菅原 美保子 様
  • 撮影場所 : スリランカ/ゴール
  • 作者コメント :
    スリランカは城塞の町「ゴール」の海岸です。海に飛びこむ地元の青年たちです。海のきれいさは勿論のこと、元気あふれる姿に感動しました。親日家の人々が多く、何度でも行きたい国です。
  • 選者コメント(ゆたか倶楽部) :
    スリランカ「ゴール」の海岸はどこまでも澄みわたった海、そこに青銅色の青年の跳動感溢れる姿は、発展途上の姿を象徴しているようにさえ思う。

タイランド賞

異邦人

  • 異邦人
  • 荒井 陽子 様
  • 撮影場所 : タイ/バンコク カオサンロード
  • 作者コメント :
    バックパッカーの聖地と言われるカオサン通り。一度は訪れたかったこの場所は、外国人旅行者が行き交う活気に溢れた場所だった。雑然とした中をひとり歩いていると、通りに止まっているトゥクトゥクの運転手がこちらを見ていた。彼の目で自分が旅行者であることを意識した一枚。
  • 選者コメント(エーアンドエー) :
    「カオサン通り」は安宿や格安航空券などを取り扱う小さな旅行代理店が集まることから“バックパッカーの聖地”と呼ばれています。いろんな人が入り乱れて生まれる無国籍感が地元の空気とともにとてもよく伝わってくる一枚です。

バードウォッチング賞

青い海とエリグロアジサシ

  • 青い海とエリグロアジサシ
  • 澤田 粂夫 様
  • 撮影場所 : 日本/宮古島市(東平安名岬)
  • 作者コメント :
    宮古島に行った仲間の目的はミフウズラ。そして本土では見られないアジサシ達。でも私は、ムラサキサギにも会いたかった。リタイアする時、西表に行った時のこと。乗継ぎの機内で、外にムラサキサギがいると仲間が大騒ぎしていたのです。私は見付けることも出来ず、騒ぎの外にいました。羨ましかった。何と素晴らしい楽しみを持つ人達だと。バーダーを志すことになった動機のひとつです。青い海とアジサシ。ムラサキサギ。良かった。
  • 選者コメント(ワイバード) :
    青い海を背景に岩に佇む真っ白なエリグロアジサシのカップル。見た目はとても涼しげな風景ですが、これを撮るために真夏の宮古島へ赴き、アジサシのポイントを探し、シャッターチャンスを狙う労に頭が下がります。

ブラジル賞

朝日の中のモアイ像

  • 朝日の中のモアイ像
  • 鵜飼 徹 様
  • 撮影場所 : イースター島
  • 作者コメント :
    一人旅で行ったイースター島でサンライズツアーに参加しました。カメラ好きでとても親切な現地ガイドさんに案内して頂き、朝日の中のモアイ像を撮影しました。徐々に赤く染まっていく空と、徐々に姿を現すモアイ像のシルエットが印象的で、撮影していて非常に興奮しました。撮影後にガイドさんから頂いた温かいお茶と甘いお菓子がとても美味しく、素敵な思い出となりました。
  • 選者コメント(ブラジル旅行社) :
    配色の数が少なく大変シンプルですが色鮮やかな美しい写真に感動いたしました。シルエットだけでモアイ像を表現していて想像力を膨らませますが少し斜めから撮影しているところがポイントです。計算された奥深い一枚です。

北欧賞

火と氷 美しの国!!!

  • 火と氷 美しの国!!!
  • 飯田 可奈美 様
  • 撮影場所 : アイスランド/ゲイシール
  • 作者コメント :
    島国で温泉大国。日本と共通点の多い遠い国での間欠泉。夕日を背景に轟音とともに噴き上げたそれは、旅の思い出とあいまって、とてもスタイリッシュに感じました。
  • 選者コメント(フィンツアー) :
    アイスランドの自然の美しさをおさめた一枚ですね。夕日に色ずく空と間欠泉。そんな美しい写真をとらえようと多くの人々が一生懸命おさめようとしている姿が対照的で面白いです。

マレーシア賞

守り神

  • 守り神
  • 大竹 祥 様
  • 撮影場所 : マレーシア/ランカウイ島とクアラルンプール
  • 作者コメント :
    遅い夏休みに家族でマレーシアへ。首都クアラルンプールのランドマーク、ペトロナスツインタワーの下で母とパチリ。ランカウイ島のキリム・ジオパークで見たマングローブの林。どっしりと独特の根を張り島全体を覆うマングローブは2004年の大津波の際にも島を守ってくれたと聞きました。まさに守り神。周りには青色のカニがいたり、猿やワシがいたり、たくさんの命が息づいていました。マレーシアでの大切な思い出の2枚です。
  • 選者コメント(エムアールシージャパン) :
    とても仲の良い母娘の姿は、背景に寄り添いながら建っているツインタワーにそっくりです。いつまでも末永く親子ご一緒に、世界の旅を楽しんでください。受賞おめでとうございます。

ミャンマー賞

大渋滞

  • 大渋滞
  • 中馬 奈緒 様
  • 撮影場所 : ネパール/アンナプルナ
  • 作者コメント :
    アンナプルナをトレッキング中、山羊の大群に何度も遭遇した。ちょうどこの時期、ポカラでお祭りがあると一緒に旅をしたガイドさんが教えてくれた。「これはポカラのご馳走です!」とのこと。あまりにも自然でストレートな言葉に、思わず吹き出してしまった。確かに!と、妙に納得。このとき、私は目が覚める思いがした。「そうか、生きるってこんなにシンプルなことなんだ」、と。
  • 選者コメント(風の旅行社) :
    ということは、ご馳走の行列に遭遇したのですね!ご馳走たちの迫力が伝わってくる1枚です。ごちそうさまでした。

ロシア賞

連れられて

  • 連れられて
  • 鹿野 考信 様
  • 撮影場所 : クロアチア/ザグレブ
  • 作者コメント :
    ザグレブでの一枚です。路面に反射した光がとても美しく、それを利用して何か撮れないかと思ったら、前から母親に連れられて歩いてくる子供を発見。身体を動かしながら構図を決め連射した中の一枚です。
  • 選者コメント(ロシア旅行社) :
    見事な遠近感、また逆光による効果、黄金色に輝く路上を歩く子供のシルエットは見る者に非常に印象的で強い感動を与えます。まさに夕暮れ時の一瞬をとらえた傑作といえるでしょう。

審査委員長賞

思わぬ贈りもの

  • 思わぬ贈りもの
  • 中尾 範雅 様
  • 撮影場所 : 日本/宮城県蔵王御釜
  • 作者コメント :
    秋田大曲の花火大会をメインに、中尊寺、蔵王温泉など東北を満喫しました。なかでも蔵王は、雲がかかり、風が強く寒かったのですが、頂上に着くと突然に晴れて、エメラルドグリーンの御釜が現れ、感激をして、セルフタイマーで記念撮影をしました。
  • 選者コメント :
    こんな幸せな記念写真はめったに見ることは出来ません。セルフタイマーで旅の楽しさを撮影していらっしゃるとのこと。構図的にも写真撮影に十分な知識とキャリアのある方だと推察します。蔵王観光のポスター写真になるのでは?次回は海外旅行で撮影した、お二人の幸せな写真をお待ちしております。

審査員賞

彼女の魅力

  • 彼女の魅力
  • 吉田 杏奈 様
  • 撮影場所 : 日本/三重県松坂市八重田町
  • 作者コメント :
    私の姉であり、私の一番の理解者、そして一番の親友でもある彼女の魅力、そのものを示している一枚です。いつも、ありがとう。久しぶりに帰省した私たちの故郷、三重県松坂市にて。
  • 選者コメント :
    このフォトコンテストの審査中、周辺にいた旅専会員各社の皆さまから「彼女に会いたい!」との声が多くありました。是非、姉妹で海外旅行に行かれたら、自然の風景や建築物、人々との出会いでお姉さまの感動の表情を入れて撮影してみたらいかがでしょうか。仲良し姉妹だから撮れた写真を来年のコンテストに送って下さい。お待ちしております。ピースサインの写真は不要。笑顔は平和のパスポート!!