先日、インドのベナレスにて国際仏教会議が開催され、弊社スタッフも日本から参加をしてきました。
会議は世界各国よりインドに関わる旅行者・僧侶・団体が集まり、とても有意義に開催されましたが、もうひとつ、とても貴重な体験をしてきました。
それは、特別な祈りの儀式に参列出来たことです。
ベナレスにはヒンドゥー教徒にとって特別な聖なる河、ガンジス河が流れていますが、この河岸にて日没後プージャという“祈りの儀式”が執り行われています。
プージャは、ヒンドゥー教の伝統的な神への礼拝の一つで、燭台に火を灯し、礼拝僧が祈りを捧げる儀式ですが、この儀式の究極の目的は神との合一で、どの祈りを行うかにより、神に対して様々な供物を捧げます。
そして、最終的な捧げ物は、自分自身、自我です。その結果、神と合一するといわれています。
その境地まで達していない人々にとっても、世俗的な願望もプージャを行う要因になりうるので、毎日たくさんのヒンドゥー教徒がプージャに訪れています。
(日本の仏教で行う護摩のような、供物を火中に投じ、供養する修法も元をたどるとこのプージャの影響を受けているともいわれています。)
今回は政府主催の国際仏教会議が開催していることもあり、プージャも盛大で、いつもは儀式を執り行わない女性が加わっていたり、流れる音楽が生演奏になっていたり(通常は放送)、男性の修行僧も人数が増えて、なお一層神秘的で特別なものとなっておりました。
女性がプージャに参加している珍しい写真が撮れましたので、ぜひ見てみてください。
みなさんも、もしベナレスに訪れる機会がありましたら、朝焼けのガンジス河だけではなく、毎夜執り行われる“祈りの儀式”に足を運んでみるのもよいかもしれませんね。
P.S さてなぜこのヒンドゥー教徒の聖地ベナレスにて仏教会議が開催されたかといいますと、ベナレス郊外にサルナートという場所があり、ここはお釈迦様(ブッダ)が初めて説法をした場所(初転法輪の地)、すなわち仏教の教えが広まった場所だといわれていて、仏教徒にとって、とても重要な場所だからです。