サモワールの都、トゥーラ

サモワールの都、トゥーラ

先日、モスクワから南に約165㎞ほど離れたトゥーラに行ってきました。

モスクワからは近郊電車(エレクトリーチカ)で約4時間かかります。
トゥーラには、かつて外敵であったタタールからの侵攻を防ぐための要塞が築かれましたが、その要塞が今のトゥーラのシンボルであるトゥーラ・クレムリンの基礎となっています。

そして、ここトゥーラは、サモワールで有名な街として知られています。サモワールはお茶専用の湯沸かし器で、胴部に水が入れられるようになっており、中央に縦に固形燃料が入る管があり、それに点火して湯を沸かす仕組みになっています。
湧いた湯は胴部の下についた蛇口からティーポットやカップに注ぐことができます。電気湯沸かし器などが普及した今、サモワールを一般家庭で見かけることはほとんどありませんが、かつては一家に一台という時代もありました。

ロシアには、「トゥーラにサモワールを持って行くな」ということわざがあります。これは、サモワールの産地トゥーラに自前のサモワールを持っていっても仕方がない、つまり「余計なこと、無駄なこと」を意味しています。

トゥーラ・クレムリンの隣にはサモワールの博物館があり、最古のサモワールや子供用の小さいサモワール、藤でできたサモワールなど様々なサモワールの展示を見ることができます。

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