南イタリアのアルベロベッロには、おとぎの国のようなとんがり屋根の家が並んでいます。
この「トゥルッロ」と呼ばれる特徴的な建物は、石を積み上げ、接着剤を一切使わずに建てられています。

これはなぜだかわかりますか？
理由は、簡単に壊せるためです。

昔は、街と認められたら税金を払わなければいけなかったため、その場にある石だけで簡単に作れて、壊せる簡素な建物を建てて税収を逃れたのが起源となっています。

アルベロベッロは、イタリア南部のプーリア州にある小さな村で、トゥルッロと呼ばれる円錐形の屋根を持つ白い家々が立ち並び、近年では、日本人観光客にも親しみのあるイタリアの都市の一つとなっています。

1996年には、世界文化遺産に登録され、日本の世界遺産である白川郷とは、姉妹都市の関係にあります。

このアルベロベッロと白川郷、一見、姉妹都市としての共通点を見つけ出すには、やや強引に感じる二つの都市ですが、冬になって白川郷に雪が積もると、白いとんがり屋根の家々が立ち並ぶアルベロベッロと白い（雪が降り積もった)かやぶき屋根の白川郷、どちらも、まるでおとぎの国に入りこんでしまったかのような幻想的で不思議な世界へ訪れた人々を誘います。

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